宮2を夢見て~シンとチェギョンの物語~
韓国ドラマ「宮」に魅せられて未だ「宮2」をあきらめられず、あれこれ妄想しています。
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残月 28
公園のベンチに座ってぼんやりしていたら、もう夕暮れになっていた。
夕食の買い物がてら子供を迎えに来た母親の声や
幼い兄弟達が家路を急ぐ声に、ヤン・シオンは我に返る。

ふぅ~。

深いため息と共に、脳裏にユルの顔が浮かんだ。
少しテレたような、でも固い表情は崩せぬまま、彼は一気に言った。

「シオン、僕と付き合って下さい。」

正直、呆れた。

   付き合って下さい・・・って。
   じゃあ、今までの関係はなんだったのか。
   仲のいい友達?
   いや、キスだってしたし・・・違うよね、フツーは。

返事に困った。
だから、しばらく黙っていた。

「重いよね。
一応、宮の第2皇子だし。
いや、返事はいつでもいいんだ。
急いでいるわけじゃない。」

シオンは考えを巡らせる。

    彼にとっての付き合うって事は、重い事なんだ。
    こんなに一大決心が必要な事なの?

「あの・・・意味がよくわからない。
今までも付き合っていたでしょう? 私達。
それとどういう違いがあるの?」

ユルの目が泳ぐ。

    どう、説明したらわかってもらえる?
    僕の立場をよく知らない人に・・・

先日のチェギョンの言葉を思い出した。

「ユルくん、もう王族会の娘さん達とのお食事会は辞めたら?
宮に、彼女がいますって報告するだけで辞められるんでしょ?
前は私やヘミョンオンニを守るため。
今は、シオンさんを守るためだって事はわかっているの。
でも・・・彼女が知ったら悲しいと思う。
自分を守るために、意に染まない事をしているあなたに
申し訳ない半面、ムカつくとも思う。」

ユルは困った顔になった。
宮の皇后様でさえ、この認識・・・
普通の家庭で育った人間の常識が通じないのが宮だ。

   チェギョンは許嫁でよかったのかも。
   自然に知りあって恋に落ちてたら、大変な事になっていたな。

心からそう思った。




まだ不思議そうな顔をしているシオンを真っ直ぐ見られない。

宮に彼女の存在を報告するという事は、
皇位継承権第2位のユルの妃として認めて欲しいという事にもなる。
普通の会社員の次女として育った彼女を
いきなり宮に巻き込んで守りきる自信が持てない。
チェギョンが流した涙の責任を、全てシンが受け止めているように
自分がその責任を負えるのか・・・
恋焦がれた末に、チェギョンを守るどころか窮地に追いやった自分。
まだ自分自身が許せないでいる。
だから、今まで躊躇していた。

現在、ユルのお妃候補として3人の王族会の娘達が上がっている。
メディアは勝手な予想を立てて、無責任に騒いでいるが
王族会の方は真剣だ。
自分達の地位安泰のため、娘の売り込みに忙しい。
16、17歳の頃のシンはどんな思いでこれを乗り切っていたのか。
結婚して一番よかった事は、王族会主催の面倒な婚活パーティーに
出席しなくてよくなった事だとマジ顔で言っていた。
チェギョンに聞かれたら殺されるよと笑ったユルだったが。

宮に報告するという事は、相当の覚悟を持って望まなくてはいけない。
当然、シオンにもその立場をわかってもらわなければならなかった。

猛暑だった夏も終わりそうなある日、ユルは一大決心をして
シオンに会いに来たのだった。


来年卒業を控えたシオンは、やっと就職先にありついた。
美術科卒業者の希望する就職先は難関が多い。
特殊な分野だし、募集人数も少なく
自分の希望を叶えられる人はなかなかいない。

シオンも苦労した挙げく、テレビ局の子会社である制作事務所にやっと就職できた。
したかった仕事だとは言えないが、美術関係には違いなく
ここで懸命に仕事をしてステップアップを図るつもりだ。
普通のサラリーマン家庭で育ち、大学を卒業させてもらえただけでも
親には感謝しきれない恩がある。
このご時世、シオンはとにかく就職できたならいいとさえ思っていた。
だから、全く頭になかったのだ。
ユルと付き合う事の先にある未来。
自分が今を生きるのに必死過ぎて、前が視えていなかった。



「ごめん、わかりづらいよね。
言い直すよ。
僕と正式に付き合って下さい。
将来を念頭に置いてよく考えて返事を下さい。」

ユルは丁寧に言い直した。
シオンはその言葉にも当惑する。

    付き合うだけ・・・じゃないという事?
    その先にある結婚も今から考えて答えを出せと言ってるの?
    まだ、将来の事なんて何も考えていなかったのに。
    それに、これってプロポーズなんかじゃないわよね?

シオンは黙りこんでしまった。
そして2人は食事を共にする事もなく、家路についた。




周りはもうすっかり暗くなっていて、公園には誰もいない。
シオンはベンチからノロノロと立ち上がった。

週刊誌は全く見ない。
テレビもそんなに好きじゃない。
ただ、ネットはよく見る。
だけど、敢えてユルに関する記事は避けてきた。
一度見かけた記事に、ユルと王族会の娘さんがパーティーで踊る様子が
載っていた。
爽やかな笑顔で映るユルは、澄ましたタキシード姿で
シオンの大好きなユルとは思えなかった。
そっくりな誰かがそこに居るとしか思えなくて、パソコンをパタンと閉じた。
それからは故意に見るのを避けてきた。

でも、今は知らなければならない。
ユルの事を何もかも。

知らなければ、ユルに返事ができない。

急いで家に帰り、パソコンを開ける。
検索する指が震えるのを、シオンは不安な思いで感じていた。






コメント
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[2016/07/20 07:26] | # [ 編集 ]

Re: ~~~ヾ(^∇^)おはよーございます♪
鍵コメのBさん、おはようございます。

地震のテロップがこちらにも流れてきました。
大丈夫ですか?
日本中揺れていて、怖いね~。

今朝も早くにありがとうございます♪
韓国の皇室は無いので、
やはり日本の皇室を参考に書いております。
民間から嫁いだお妃様達の心情はわかりませんが
拝見していてものすごく大変そうなのは間違いなく・・・
お病気にもなるよね~って思います。

なので、敢えてこのお話。
難しいので、すでに停滞しております。(笑)
シオンさんを通じて、フツーの人の気持ちを描く。
私 フツーのおばさんだけど、なかなか上手く表現できませぬ。
これから、のたうち回る気がしてます。(爆)

今日も暑くなりそうですね。
お互いに身体に気をつけましょう。
もうすでに、バテバテ。
夏はこれから・・・ファイティン!でございます。
[2016/07/20 08:12] URL | Luna #- [ 編集 ]


Lunaさん~
おはようございます☆

更新ありがとうございます(^-^)v

ユル君…
シオンのことを真剣に考えれば考えるほど壁にぶち当たるようで切ないですね
彼女もまだ未来より目の前の生活が前提ですものね

でもユル君と正式に交際となると必ず未来も見据えた意識がないとだめ…

いつも見ているユル君が好きでも背景まで抱えるには若すぎる一国民ですから…ユル君のためにも結果はどうであれ向き合ってくれるといいですね☆

彼の幸せなくしては宮の明るい未来が半減ですから!何せチェギョンが黙ってないでしょう(笑)

Lunaさん~梅雨明けして一層暑いでしょうね!
忙し過ぎてバテないように…m(__)m
[2016/07/20 08:33] URL | くこまりぶー #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし
くこまりぶーさん、こんにちは。

暑いですぅ~、半端ない暑さですぅ~。
お昼休みに家まで歩いて帰ってくるのですが(会社に近いの)
干からびるかと思いましたもん。

フツーの人が宮にお嫁に来るってどういう事なのか・・・
じっくり考えながら綴っております。
シオンとチェギョンの根本は同じでも
年齢や取り巻く環境などが違うと、考え方も違ってくる。
その辺りをどう伝えられるか・・・なかなか難しいです。

シンくんは全く出番がなさそうな展開になってきました。
子守りでもしてもらいましょうかね~。(笑)

今日もありがとうございました♪
ボチボチやりまーす!
[2016/07/20 14:12] URL | Luna #- [ 編集 ]

拍手鍵コメのRさんへ。
Rさん、こんにちは。

今回のお話は、調べ物をする訳にもいかず
ほとんどが自分で想像するしか無くて、頭が痛い事です。
でも、ここはフツーのおばさん代表として
シオンちゃんの言い分を書いていきたいと思っております。
庶民にしか、わからない事や言えない事は
世の中にいーっぱいあるはずで、大声で言いたい!
でもね、宮と敵対しそうで・・・
いや、メゲないわ。
がんばるぅーーー!

今日もありがとうございました。
名古屋は灼熱の街になっておりまする。
[2016/07/20 14:19] URL | Luna #- [ 編集 ]

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[2016/07/20 15:32] | # [ 編集 ]

民間からの輿入れ
こんばんわぁ

暑かった・・・暑いですねェ~夏休みになったようで・・・我が家には関係ないけれど(笑)

民間からの輿入れ・・・日本では美智子様が皇室始まって以来でしたよね?確か・・・

家族や友達と笑って過ごしていた日々が正に一変するでしょうね。外に出るにも人の目があり・・・ん~シオンもよくよく考えなければユル君の隣に立つことは出来ないですよね。「愛」だけでは乗り越えられないことだってあるでしょうし。
あぁぁっぁユル君にも幸せになって欲しいもんだわ
[2016/07/20 22:01] URL | masaayafigft #- [ 編集 ]

Re: あんにょん♪
per~さん、こんばんは。
今日もありがとうございます♪

あじぃ~~~!!
しか、言えない一日でした。
猛暑の夏になりますという予報は当たりましたね~。

ユル君の恋。
激しかった17歳の恋とは違うテイストでお届けしたいです。
普通って何?
そこから始めたこのお話は、どこへ向かうのか・・・
私にもまだわかりませんが、猛暑に負けず頑張りまーす!!

多肉ランド、可愛いですね。
まだまだ増えそう・・・うちの妹もハマっています♪

[2016/07/20 22:35] URL | Luna #- [ 編集 ]

Re: 民間からの輿入れ
masaayafigftさん、こんばんは。

名古屋の夏に慣れているはずの私達も
今日は参りましたね。
昼休みに外に出たら、息苦しくなりましたもん。
この夏、乗り越えられるかしらん?!

シオンちゃんの気持ち、よーくわかるの。
私、ごくフツーの人生を生きてきたから
こちらの言い分の方がしっくりくる。(笑)
ユル君か、シオンちゃんかと言われれば
躊躇なくシオンちゃんの味方をします!
ユル君、危うし・・・
越後屋にならないよう、気をつけます。

今日もありがとうございました♪
何とか頑張って、夏を乗り切ろうね~!

[2016/07/20 22:45] URL | Luna #- [ 編集 ]

宮の世界
Lunaさん

こんばんはです

眼を閉じてしまいたい・・現実を受け止めるには
生まれて生きてきた世界が違うと分かりにくい
想像がつかない・・・

苦しいでしょうね

ユル君が伝えたい言葉を彼女さんがどう受け止めて
答えを出してくれるのか・・・

痺れてしまいますね

さぁ・・現実を突き詰めてまっすぐ向き合う時間だよ
私は、向き合いながら、血を流す様もそれすら
生きていくことだと思う

宮という魔窟へ
愛がなくては飛び込めない
愛だけあってもダメ

覚悟を持って飛び込んでいかないとって

普通に恋愛して結婚してだけでも
生きるのはハードル高いんですけどね

ユル君の彼女はどうするんだろう

嫉妬があるので、敢えて名前で呼べない
心の狭い読者でございます(笑)
[2016/07/21 21:43] URL | 墨衣の君 #- [ 編集 ]

Re: 宮の世界
墨さん、おはようございます。

ユル君愛溢れるコメントを、ありがとうございました♪
最後のくだり、プッと吹きだしてしまい
「ジヨンオッパ」が脳裏に・・・
私も嫉妬の炎メラメラで読ませていただいております。(笑)

折しも、我が国の皇室で問題が勃発。
その存在が自然な日本国民にとって
まさに「えっ?」っという驚きと共に、
人間天皇という言葉が蘇ってきました。
うちの母と同い年の天皇陛下。
毎日サスペンスドラマを見ながら昼寝をしている母を見て
「天皇陛下も隠居したいよね~。」と思った凡人です。

ちょうどいい機会なので(?)
突き詰められるだけ突き詰めてみたい。
そう思っております。
[2016/07/22 08:08] URL | Luna #- [ 編集 ]

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[2016/07/24 21:40] | # [ 編集 ]


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