宮2を夢見て~シンとチェギョンの物語~
韓国ドラマ「宮」に魅せられて未だ「宮2」をあきらめられず、あれこれ妄想しています。
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残月 24
チェギョンは光化門の上で、ペタンと座り込んだまま動かない。

    ああ、行ってしまわれた・・・

この喪失感は何なのだろう?
自分に起こっている感情がよくわからない。





宮にお嫁に来て、右往左往する弟嫁を
ヘミョンは時には厳しく、時には優しく見守ってくれた。

 「妃宮、有言実行って言葉を知ってる?
口に出した事を責任をもって実行する事なのよ。
あなたは受け身過ぎる。
これからはもっと前に出るべきよ。
言われた事だけを一つ一つこなしていく時期は過ぎたの。
自分で考えてこうしたい、ああしたいと提案して
それをきちんと形にしていくのが、あなたの仕事なのよ。」

マカオから戻って、必死で頑張った。
妃宮としての資質を問われている時期だったから
ひたすら忠実に職務をこなしていった。
もちろん失敗も多々あったが、ようやく皆に少しは認められ出した頃
ヘミョンはそう言ったのだ。

またしても途方に暮れた。
頑張っても頑張っても、先が見えない。
今目の前にある様々な問題を片づけるだけでも精一杯なのに
これ以上何をしたらいいというのか・・・
一生解けない問題を提案されたような気がしたのだ。


しょぼん・・・
しょげかえるチェギョンの足はカメ池へ。

「あーあ、こんな私に何ができるって言うのよね・・・」

カメに話しかける。
だが、カメは何も答えてはくれない。


「チェギョン、ちょっと横に座ってもいいかしら?」

「あ、お姉様。」

ヘミョンは綺麗なスーツを気にする様子もなく、ドカッと腰を下ろした。

「小学生の頃ね、シンはこの池で溺れかけたのよ。」

「えっー、こんな浅い池で?」

「笑っちゃうでしょ?
カメを見てて、ズズズ・・・と落ちて行くところを偶然目撃してしまって。
そのまま見てたら、パニックになって溺れ出したの。
すぐに立ち上がればいいだけなのにね。」

「意外とドンくさい・・・」

「危ない事を事前に回避されて暮らしてきたからだと思うの。
シンは私よりもたくさんの規制があって
擦り傷一つで大騒ぎになる暮らしを強いられてきた。
生活全般や世間の事に疎いのよ。
それではいけないと思い、私は広い世界を見たいと宮を飛び出した。
でもシンはそれが許されず、ずっと宮という囲いの中で暮らしている。
芸術高校に行って、少しは世間というものに触れたと思うけど
やはり国民には遠い存在だと言えるわ。」

チェギョンはそうなのかと納得した。
2人で明洞へ行った時、バスの乗り降りもできないシンを
笑ったけど、びっくりもした。
それからも些細な事ではあるが、たまに感覚のズレは感じる。

「そこでなのよ。
私があなたに望むのは、シンと国民の間にある溝を埋めてほしいの。」

「・・・はぁ。」

「これはね、宮の中のだーれもできない事。
チェギョンにしかできない。
今はまだ、具体的に何も思い浮かばないかもしれないけど
あなたにしかできない事が、これからいっぱい出てくるわ。
その時には、誰にも遠慮せずに自信をもって手をあげるの。」

「手をあげる?」

「そう。
私はこうした方がもっと宮がよくなると思いますって。
今のこういうところがいけないと思いますって、ちゃんと言えばいいのよ。」

「するべき事がきちんとできていないのに・・・
そんな事、言えません。」

「多少の事は目をつむるわ。
それよりも、チェギョンから吹いてくる新しい風に期待したいのよ。」

チェギョンはとまどっていた。
ヘミョンの言いたい事が半分もわからない。
それほど、今を生きるのにいっぱいいっぱいだったのだ。

「まだよくわからないかもしれないけど
大丈夫、チェギョンならきっとやってくれると信じてる。
シンはいつも言ってるのよ。
『アイツはすごい奴だよ。』ってね。」

「えっー、信じられません。
いつもお小言ばかりで。
だから、伸び悩んでいるんです。
褒めてくれた方が伸びるタイプなのに、ちっともわかってなくて。」

チェギョンは口をとがらせる。
ヘミョンは可愛い弟嫁を抱きしめる。

「チェギョンはね、チェギョンのままでいて。
宮に染まる必要は全然ない。
ここにはあなたが必要なの。」


     あなたが必要なの。

苦しい時に、悲しい時に、何度もリフレインさせてたこの言葉。
ものすごくたくさんのエネルギーを与えてくれた。
それが今のチェギョンを支える力の源と言っても過言ではない。





光化門の上で座り込んだまま、チェギョンは色々な事を思い出す。

お祖母様を囲んでの楽しいお茶会。
激務の合間に時々3人で息抜きをしていた。
たわいのない話をし、笑い合った。

八方塞がりになった王族会問題。
イラつくヘミョンの酒の相手をした。
2人とも酔っぱらって、深夜の宮で大声でKーPOPを歌った。
迎えに来たシンのあきれ顔も鮮明に思い出せる。

ジミンの事件の時は、本気で叱られたっけ。
「無事だったからよかったなんて言うつもりはないから!
絶対にしてはいけない事を2人はしたのよ。
宮のみんなを裏切ったのよっ!」
その迫力はすごかった。
怒りながら、涙をにじませてた瞳を一生忘れないだろう。


ヘミョンの門出は、絶対に泣くまいと決めてた。
彼女がチェギョンを思い出す時、笑顔であってほしいと思ったからだ。
宮に来て、ヘミョンにいっぱいの泣き顔を見せてしまった。
だから、この門出は笑顔だけで送りたかった。


     だけど、もう無理っ!!

チェギョンの両眼に盛り上がった涙は、後から後から溢れ出てくる。

う、うわぁーーーーーん!!

座り込んだまま、散々百面相をした皇后様が
いきなり号泣し始めた。
驚いたのは、門の上で警備をしていたイギサだ。

「こ、皇后様。
いかがなさいましたか?」

「このまましばらくそっとしておいて。
ずっと我慢してたから、涙が止まらないのよ~~~!」

う、う、う・・・うわぁ~~ん。

困り果てたイギサは、しかと見ているわけにもいかず
そこらをウロウロしながら、警備を続ける。


トン、トン、トン。

誰かの足音に気付いたイギサが振り返ると、そこには陛下の姿が。
イギサは直立不動の姿勢で緊張する。

シンは左手を上げて、彼を制した。


ふんわり。
自分を包み込む温かくて広い胸に、チェギョンは身を預ける。

この胸を信じてここまできた。
これからも、彼の温かさに包まれながら生きてゆく。


      オンニ、ケロンチュカエ~。
      そして、ノムノムコマッスミダ~。
      チェギョンはシンくんと、死ぬまで離れません。


温かさに包まれながら、まだ涙は止まらない。


シンはチェギョンの額にキスを落とし、ギュッと抱きしめた。





   
コメント
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2016/06/20 07:14] | # [ 編集 ]

Re: あんにょん♪
per~さん、おはようございます。
今朝もありがとうございます♪

ヘミョンとチェギョンの場面を、こうして入れられてよかったです。
でないと、またどこかで挿入しようと頭を悩ませることに・・・

チェギョンはここまでよく我慢しました。
なので、思いっきり泣かせちゃった!
per~さんも一緒に・・・ありがとうございます。

韓国一人旅? ケンチャナ?
韓国語堪能なper~さんだから、大丈夫とは思いますが
くれぐれも気をつけて行って来て下さいね。
お友達がよくなられて、一緒に行けますように・・・
ブログのアップを楽しみにしていますよ♪
[2016/06/20 08:17] URL | Luna #- [ 編集 ]

鍵コメのFさんへ。
Fさん、おはようございます。

淋しいですね・・・私はヘミョンロスです。
出番は次回までの予定ですが、何かの折に出演していただこうかしら?
まだ構想は何も浮かんでいないですが。

宮の方々って、どの人も追跡したくなっちゃうんです。
落ち着いたら、ヘミョンのその後も追っかけるかも。

早くにコメントをありがとうございます。
梅雨時、ご自愛下さいね♪
[2016/06/20 08:23] URL | Luna #- [ 編集 ]


Lunaさん~
こんにちは~☆

更新ありがとうございます(^-^)v

チェギョンにとって一番年も近い同性であり頼り甲斐のあるお姉さまですものね!

それはチェ尚宮とはまた違う存在のはず!

だからこそ、お姉さまを笑顔でにぎやかに送り出したかったのでしょうね!

でも実際離れてしまうと存在の大きさから急激な喪失感から涙が洪水のように…(ToT)
カメ池の真相も何気に振り返り…(笑)
散々な百面相の後の号泣…イギサはびっくりぽんでしたね!
ラストはやはり愛しいシン君の抱擁が切なくも美しい光景で感動です!!
シン君だって寂しいですよね!

Lunaさん~やはりチェギョンらしいお見送りでしたね(^-^)v

木曜日もお待ちしてます♪
[2016/06/20 11:38] URL | くこまりぶー #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし
くこまりぶーさん、こんにちは。

あははは・・・イギサは本当にびっくりぽん!
皇后様になっても色々やってくれます。
でも、今回はよくここまで我慢した事を褒めてあげましょうか。

ヘミョンオンニがいない宮。
すごく心細いと思います。
ましてや、今はチェ尚宮が産休ですからね。
ここはチェギョンの踏ん張りどころのような気がします。

シンくんは絶対こうなってるってわかっていましたね~。
いい夫婦になってきたわ。(ニタリ)
宮を背景に抱擁・・・妄想は尽きません。

今日もありがとうございます。
次回はちょこっと笑わせちゃおうかな♪
[2016/06/20 13:55] URL | Luna #- [ 編集 ]

拍手鍵コメのRさんへ。
Rさん、こんにちは。

そうですね、このままサヨナラは淋し過ぎる。
妄想の旅に出て、何か思いついたら書いてみたいです。

宮のこれから・・・ヘミョンのこれから・・・
そんな事を考えつつ、次回は笑えるお話を。

今日もありがとうございました。
名古屋は蒸し暑くて・・・この夏すでに、2kgヤセました~。
[2016/06/20 13:59] URL | Luna #- [ 編集 ]


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