宮2を夢見て~シンとチェギョンの物語~
韓国ドラマ「宮」に魅せられて未だ「宮2」をあきらめられず、あれこれ妄想しています。
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残月 16
太皇太后はお茶をぐいっと飲み干した。

「もう一杯お茶をおくれ。」

ミンはすぐにおかわりの茶を用意する。

太皇太后はそれを見て、深呼吸をした。
景福宮から飛ぶように温陽へと来た。
逸る心をどうにも押え切れず。
チェギョンに支度を手伝わせて、取るものとりあえずやってきたので
とにかく落ち着こうと思った。
でないと、とんでもない言葉を口走ってしまいそうだ。

車寄せで心配そうに見送るチェギョンの顔が目に浮かぶ。
可愛い孫嫁にそんな思いをさせるつもりは毛頭なかったのに
なぜだか頭に血が上ってしまい・・・

でも、でも。
やはり怖い。
ヘミョンを送り出すのが怖い。
一体どうしたらいいのだろうか。


「母上、急にどうなさったのです?」

ミンから報告は受けていたが、ヒョンは何食わぬ顔でたずねる。

「ヘミョンの結婚の件です。
あなた方の意見を聞きたいと思い、ここまで来ました。」

「それでしたら、私達が景福宮まで参りましたのに。
もうすぐ家族の夕食会の予定もありますし。
ハナの顔も見たかった。」

ヒョンはおっとりと答える。

「夕食会までに、我々の意見をまとめておきたいと思いましてね。」

太皇太后は茶碗をコトリと置いた。

「私達の意見も何もありますまい。
ヘミョンが結婚したい人と結婚するのが一番ではありませんか?」

ミンは驚いて夫の顔を見る。
先頃、この件に関して夫と話した際には
歯切れの悪さに閉口したのだったが。
娘を取られる男親の淋しさがヒシヒシと伝わってきて
もしかしたらこの人が最大の難関になるかもしれないとまで思ったのだ。

「この結婚をヘミョンが諦めたとします。
そしたらあの子は大人しく宗家の誰かと結婚するでしょうか?
するはずがありません。
また世界中を旅して、宮にも戻ってくるかどうかさえわかりません。
そういう娘ではありませんか?」

口調は穏やかだったが、ヒョンはきっぱりと言った。

「だけど・・・
生活はどうするのだ?
愛だの恋だので、ご飯を食べてはいけぬ。」

太皇太后は率直な意見を述べた。

「その点についてはミンが詳しいようなので。」

ヒョンは妻に優しいまなざしを向ける。

「お義母様、ご心配はよくわかります。
母としてとても有り難いことだと感謝いたしております。
私もその点が唯一気がかりでした。
先日、ヘミョンがここに参りましてゆっくりと話しました。
あの子は私達が思っている以上にたくましい子です。」

そう言ってミンは微笑んだ。

「結婚したらまず、大学を受け直すそうです。」

「はい?」

突拍子もない事に、太皇太后は驚く。

「女王を退いて、シンのサポートにまわった時に
よくよく考えてみたそうです。
一体自分が何をしたいのかを。」

「嫁にいきたいのであろう。」

「結婚と自分がしたいことは別なのだそうです。」

ミンは微笑みながら言った。
太皇太后は首をかしげている。

「ヘミョンは獣医になりたいのだそうですよ。」

ヒョンも少し笑いながら言った。

「なんですと? 獣医とな?」

「ええ、あの子は小さい時から動物が好きで
宮の片隅で色々な動物の面倒をみていました。
旅をしていた頃も、恵まれない子供達の世話をすると共に
傷付いた動物達を保護する活動もしていたようです。
女王になってからは、目先の問題に追われて
なかなか思うように活動できず、ジレンマがあったのですが。
ゆっくりと考える時間が持てた時、
自分のしたい事に確信が持てたそうです。」

「動物の病気を治すのが夢とな?」

太皇太后はまだ合点がいかない。

「もちろんそれもありますが、人間の都合で
年間多大な殺処分の憂き目に合っている動物達を救いたいのです。
動物愛護団体と共に活動をしているチェギョンと連携して
より多くの動物達を救うのが目的です。
しかも、あの子達は世界的な活動にしたいようなのです。
例えば、絶滅危惧種の保護とか。」

太皇太后は黙ってしまった。

この話し合いはヘミョンの結婚話のためだったはず。
問題がすり替わっているような、いないような・・・
太皇太后は頭をブンブンと振る。

「いずれにしても、大学に行くにはそれ相応のお金も要ります。
ヘミョンはそれをどう捻出するつもりなのですか?
これだって結婚と同じです。
夢をみるだけでは、食べていけませんよ。」

「ええ。 そこなのです。
私も心配でヘミョンに確認をいたしました。」

その時、ヘミョンは笑いながら答えたという。

「私は意外とお金持ちなのよ。」

女王時代の彼女は、私的な事は全くできなかった。
宮にがんじがらめでお金の使いようがない彼女は
自然に資金も溜まったに違いなく。
そのお金でもう一度大学で勉強をし直すという。
通信教育での受講で大学卒業にはなっているものの
専門的な職に就ける履修はしていない。
女王の座を退いてから、猛勉強をしたヘミョンは自信満々で
受験もまだなのに、すっかり合格した気でいる。

自分らしく生きる事と結婚は、重なる部分もあるし
全く別のものでもある。
太皇太后やミンには理解しがたい事もあるけれど
ヘミョンの幸せは結婚と自身の夢の両方で成り立つものらしい。


「ふぅ~。
全くいつからそんな話になっていたのやら。
チェギョンは知っていたのですね。」

太皇太后は少しムクれた。

「チェギョンにしてみたら、きっと何でもない事なのですよ。
自分も結婚してから大学に行ったし、好きな絵も書き
デザイナーもどきの活躍もしている。
結婚が全てではなく、ちゃんと自分のしたい事もするというスタンス。
何だかうらやましいではないですか。」

ヒョンは目を細めて言った。

「しかし、こんな事を王族会が知ったら・・・」

太皇太后はまた頭を抱えた。

「そこなのです・・・
火に油を注ぐようなものですわ。」

ミンも眉をひそめた。





コメント
ヘミョンさんの夢
Lunaさん~
こんにちは~☆

更新ありがとうございます(^-^)v

おばあ様も多少パニック状態のままヒョンさんとミンさんに会いに来たようですね!

ミンさんはともかくヒョンさんも、そんなおばあ様を前にして余裕の対応とは元皇帝陛下はさすがですね~

ミンさんの前では父親ですよね!(笑)

それにしてもヘミョンさんは夢を実現するパワーも愛する人と生きる希望も抱き逞しいです!

簡単ではない人生も家族一団となっての後押しなら、いけそうかな…

でも王族会ですね…

まだまだ困難多しかな!?

Lunaさん~北国も初夏の香りがしてきました♪
そちらは日中は気温が高そうですね~(-_-;)
[2016/05/23 11:05] URL | くこまりぶー #- [ 編集 ]

Re: ヘミョンさんの夢
くこまりぶーさん、こんにちは。
こちらはものすごーく暑いのよ~。
今日は31℃になるらしいです。
お昼休み中なのですが、あまり食が進みませんでした。

娘を思いやる父と母を前にして、お祖母様は多少落ち着いたようですね。
でも、まだ納得してはいなさそうです。
それもわかる気がします。
お祖母様の時代では、有り得ない事。
公主様が獣医・・・今は頭が混乱しているでしょうね。
私も思いがけない展開に戸惑っております。(笑)
突如浮かんだのが、これでしたから。

今までと違って一話づつ書いているので、こういうことが起こります。
それも楽しんで書こうと思っていますが、次に繋げにくい。(泣)

今日もありがとうございました。
暑さのにメゲずに頑張ります!
[2016/05/23 13:52] URL | Luna #- [ 編集 ]

拍手鍵コメのRさんへ。
Rさん、こんにちは。

ありゃ、ブログが勝手に閉鎖されちゃったってことでしょうか?
IDとパスワードに不具合?
それはFC2の方でしたか?
実は数日前、パスワードを変更するように通達がきて
私も前のパスワードで管理画面に入れなかったです。
早速変更して、事なきを得ましたが。
以前、ブログそのものが消えてしまったという話を聞いたことがあります。
辞める意思がないのに消えたら困る~。
途中からバックアップを取ってないので、ちゃんとしておかないとね・・・
同じ話は二度と書けませんので。
また情報を下さいね。
よろしくお願いします。

ヘミョンヌナの幸せ探しの途中なので、ブログが消えてしまったら大変だぁ~。
今日もありがとうございました♪
[2016/05/23 14:00] URL | Luna #- [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2016/05/24 07:15] | # [ 編集 ]

Re: あんにょん♪
per~さん、おはようございます。
コメントをありがとうございます♪

朝から暑いです。
今年は猛暑だとか・・・先が思いやれますね。

ヘミョンもチェギョンも今を生きる女性達。
こういうのもありかなって思いました。
元皇族とはいっても、ちゃんと自分の足で立って歩いていかないとね。

日曜日に花フェスタ記念公園に行ってきました。
広い敷地内は7000種のバラでむせかえるよう。
暑かったし、いくら何でもというくらいのバラの大群に
おばさん4人は食傷気味。(笑)
結局、涼しい場所でいっぱいお話して帰りました。(爆)


[2016/05/24 08:32] URL | Luna #- [ 編集 ]

鍵コメのRさんへ。
Rさん、こんばんは。

早速ありがとうございます。
びっくりしました。
怖いですね・・・
そんな事が起こりうるのが驚きです。

私はのんびり書かせていただけて、本当にありがたいの。
今まで一度も困った事がなかったので。
感謝して、これからも書かせていただきますね。
今日はお休みだったので、2話書いたよ~。
お直ししたらアップしまーす♪
[2016/05/24 20:43] URL | Luna #- [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2016/05/25 20:34] | # [ 編集 ]

Re: タイトルなし
鍵コメのP子さん、はじめまして。
いつも読んで下さってありがとうございます。

宮2がどうしてもあきらめられずに、
ついにここまで来てしまいました。

宮人口が減ってしまった今、正直に言いますと
「もういいかな~?」って思う時もあるのです。
が、こうして新しい方が来て下さっているというお知らせは
まだまだ宮も捨てたもんじゃない、書くどー!」という意欲が湧いてきます。

地下鉄通勤、大変ですね。
妹が毎朝、気分が悪くなると言っています。
徒歩通勤の私は実感がなく、申し訳ないわ。
通勤のつらさを少しでも緩和できますよう、これからも書いていきますので
シンチェの応援をよろしくお願いいたします♪

[2016/05/26 08:19] URL | Luna #- [ 編集 ]


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