宮2を夢見て~シンとチェギョンの物語~
韓国ドラマ「宮」に魅せられて未だ「宮2」をあきらめられず、あれこれ妄想しています。
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残月 10
久しぶりの連休だ。
キム内官はすごく開放的な気分になっていた。

宮の仕事は好きだし、生きがいも感じている。
公主様は可愛いし、両陛下も大変仲睦まじく微笑ましくて
それだけで充分幸せだ。
なのだが、この頃少し淋しくなる時があった。
長く付き合った年下の彼女をほったらかしにして仕事に邁進した挙げく
気が付いたら彼女は他人のものになっていた。

もう若くはないから「恋がしたい」とか「彼女がほしい」とかは思わない。
ただ、寄りそう女性がいてくれたら・・・と願うのだ。


のどかな初夏の昼下がり。
公園の木陰で本を開く。

     そうだ。
     この主人公の妻のみたいな女性がタイプだな。
     従順でしっかり家庭を守ってくれて。
     おまけに綺麗なら尚言う事なしだ。

妄想に浸るのは自由だ。
誰にも迷惑はかからない。
キム内官は本に没頭しつつも、自分の将来を思い描いていた。




「やめてよ!
しつこいわねっ!
誰があんたなんかと・・・その手を放しなさい。」

「お高くとまってんじゃないよ~。
昼間っから飲んでご機嫌なくせに。
焼酎おごってやるから、一緒に来いってば。」

「タイプじゃない男とは飲まない主義なの。
さあ、あっちへ行って!」

男女の争う声に、キム内官は顔を上げた。

公園の噴水の前で、男女が揉めている。

最初は軽くあしらっていた女性も あまりのしつこさに
思わず男にバッグを振り回し抵抗している。
聞いていると、どうも痴話げんかのたぐいではなく
男が一方的に女性をナンパしているのだと思った。

「いい加減にしないと警察を呼ぶわよ。」

「なんだ、このアマ!
さっさと来い! スンデも食わしてやるからよ。」

「そんなもの食べないわ!
手を放してってば!!」

「言う事を聞けって。」

男はついに女に抱き付いた。

「キャー!」


キム内官は本をパタンと閉じると、2人のところに向かった。


「イテッ! 何をしやがる。」

すごい力で手首を掴まれた男は、キム内官に向かってきた。
彼は少しも動じず、男の攻撃を軽くかわして
再び手首をつかむと後ろ手に締めあげた。

「このまま警察に行こうか?」

男は痛さに顔をゆがめ、首をぶんぶんと振る。

「二度と悪さをするんじゃない!」

キム内官は強い口調で言うと男を放してやった。



「ありがとうございました。
本当に助かりました。」

女性は深くお辞儀をして、キム内官に感謝の言葉を述べる。

「いいんですよ。
夜道の一人歩きでもないのに・・・困った世の中になったものです。」

彼女は顔を上げて、キム内官を見た。

「あ、あなたは!」

「あの時の女医さん!」

2人同時に叫ぶ。



公園のベンチにまったりと腰かける2人。

「平日の昼間に公園で読書ですか?」

「久しぶりの連休でして。
買ったままにしてある本を読もうと思います。
あなたこそ、こんな平日に昼間からご機嫌ですね。」

キム内官は酒臭い彼女を少し皮肉って言った。

「私は夜勤明けです。
一杯やって家に帰りぐっすり寝ようと思ってたら、こんなことに。
ああ、最悪!」

女医は髪をかきむしって言った。

「そうでしたか・・・
もう帰ってゆっくりなさって下さい。」

「・・・お酒、飲めます?」

「ええ・・・飲みますが。」

「付き合って下さい。
こんな状態をリセットしたいんです。」

「こんな昼間っから飲んだことがありません。」

「何を言ってるんですか。
夜働いている人間だっているのですよ。
昼間飲んでも犯罪にはなりません。」




断ればよかった。

キム内官は何度も後悔した。

目の前にいる女性は3件もハシゴした挙げくに
まだグビグビと飲んでいる。
大体、昼間から飲むなどということは初めてだし
昼間に飲める居酒屋がある事さえ知らなかったキム内官だ。

「あのう、そろそろお開きにした方が・・・
昨夜は当直だったのでしょう?
お疲れでしょうから、家に帰って休まれたらいかがです?」

「キムさん、聞いて下さいよ。
こうして飲まないとやってやれないのよ~。
うちの産婦人科の体制はなってないっ!
そもそも新生児医療とは二人三脚じゃないといけないのに・・・
互いに反発し合ってどうするんですか!」

それからパク女医は、キム内官を相手に
産科と新生児医療との統合の必要性について延々と語った。
普段聞きなれない言葉も多かったが、その話は大変興味深いもので
キム内官はふむふむとうなづきながら聞く。
その姿勢に気を良くした女医が、また話し出すから
居酒屋からなかなか出られない。

時はいつしか夜となり、一日半眠っていないパク女医は
妙なテンションになってきた。

「ねえ、キムさん。
あなたは私のタイプじゃないけど、わりと気が合うわね。
お友達になりましょうよ。」

「えっ? まあ、いいですけど。」

お酒の入ったキム内官も隙だらけだったことは否めない。

2人は丁寧に名刺交換し、私的な連絡先まで教え合った。



「キムさーん、また一緒に飲みましょうね~。」

ご機嫌なパク女医は、信号待ちしているキム内官に大きく手を振る。

「ええ。」

キム内官も思わず手を振ってしまい、慌てて周りを見回した。



職員寮に戻って冷静になったキム内官。

机の上に置いた名刺を見る。

    『パク・ヒソン』

    いい名前じゃないか・・・
    いや、何言ってるんだか。

「また一緒に飲みましょうね。
お休みの日を連絡しまーす!!」

パク女医の声がリフレインする。

     外交辞令に決まってる。
     本気になって待っていたら笑い者だ。

キム内官はぶんぶんと頭を振った。





それから一ヵ月が過ぎた。

真面目そうな男と、茶色の長い髪の美しい女性が
真昼間から居酒屋で酒を酌み交わしている。

「皆の意識改革が必要なのです。
互いのメンツとか、どちらの科の報酬になるのかなんて
医師が考える事ではありません。
救える命を皆で協力して救う。
当たり前の事でしょ?
ね、そう思いませんか? キムさん!」

女性の甲高い声が居酒屋に響く。

ふむふむ。
隣に座る男性は穏やかに相槌を打ちながら、控え目に意見を述べる。

「キムさーん、あなたは話がわかる!
今日はとことん飲みましょう。
チングよ、次の店にレッツ・ゴー!!」

すっかり彼女のペースにハマった彼は
あと何軒のハシゴに付き合う事やら・・・

肩を組み合って2人でヨタヨタと歩く。
彼女の長い髪がキム内官の鼻をくすぐった。

     なんだ~、このいい匂いは♪

「キムさーん、次はおしゃれにワインといきますか?」

「・・・。」

「こらっ、返事は?」

「はーい!」

「よくできました~!!」

  

       ソウルの夜は、まだまだこれから。。。






コメント
おはようございます
更新ありがとうございます。

久々の月木更新ですね。
今週は2回も読めるなんてシアワセ。

水月鏡花の終盤から気になっていたこのおふたり。
どうやら主導権は、女医さんのようですね。
宮の家族寮は、あっという間に満室になっちゃうかも。

キム内官さんて、本編ではシン家への使者とかユル君の補佐とか
要所を押さえてる割には、出番もセリフも少なめでしたよね。
なのに何故かとっても存在感があって忘れられないのは
やっぱりイケメンナムジャだったからかしら?

物静かなイメージのキム内官と、男前のパワフル女医さん。
この恋の行方も目が離せません。

次回は来週かなぁ?
楽しみにお待ちしてまーす!


[2016/04/21 07:34] URL | ぶんちゃん #- [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2016/04/21 07:41] | # [ 編集 ]

おはようございます☆
Lunaさん~
更新ありがとうございますm(__)m
今週は二話も読めて嬉しいです(^-^)v

こうきましたか!(笑)

女医さんとの再会は人助けから…

しかも二人の出会いの場である職場問題が話題とは…彼女らしいですね!

酒豪の彼女と聞き上手な彼名コンビになりそう(笑)
友人からスタート…
良好ですね(笑)

チェギョンの出産時の女医さんの言動の裏にはこんな問題も潜んでいるからと理解したキム内官さんかな~
あちこちで春の予感の宮ですね(^-^)v


お話の登場人物がそれぞれ人生の岐路を迎えてますがどうなっていくのか楽しみです!
[2016/04/21 08:56] URL | くこまりぶー #- [ 編集 ]

Re: おはようございます
ぶんちゃんさん、こんにちは。
今日もありがとうございます♪

キム内官さんの恋話なんて、皆さんどーでもいいかな?って
ちょっと心配しておりました。
よかったーーー!
「宮」は不思議なドラマで、出演した人皆が気になるんですよね。
地味な存在だった彼にスポットライトを当ててみました。

こういうカップルって意外と上手くいくんですよ~。
うちもヨジャなダンナとナムジャな私。
小さなトラブルはございますが、パワフルに撥ね退けておりまする。(笑)
[2016/04/21 13:12] URL | Luna #- [ 編集 ]

Re: あんにょん♪
per~さん、こんにちは。

雨も本降りになってきました。
今日は健康診断で今池まで行ってたの。
内診の先生に、最近の症状を訴えたら
「まあ、そういう歳になってきたんだね。」って言われた。
そんな事、知っとるわい!
「あははは・・・そうですよね~」と言わざるを得ない私。
運動しよっ!と切に思いました。。。

キムさんとパクさん、この2人の恋バナはまだまだ続きますが
「次の方、どうぞ。」ってな感じで進めていきますね。
色んな話を前後しながら書いていくのも楽しいので。

今日もありがとうございました。
明日は晴れるらしいよ~♪
[2016/04/21 13:21] URL | Luna #- [ 編集 ]

Re: おはようございます☆
くこまりぶーさん、こんにちは。
今日もありがとうございます♪

シンチェのお話から少々ズレ気味になりそうなこの章ですが
書いていて楽しいんです。
やはり恋のお話はいいですよね。

キム内官さんは年下の可愛い彼女もお似合いですが
一番しっくりくるのは、パク女医さんな気がします。
このパターンは友人関係から始めた方が上手くいきますね。
長い間生きてるから、色んなパターンを見てきているし
自分自身の失敗例もあるしで。
その成果をこの章で生かせたら・・・なんちゃって。

ラブラブなシンチェはしばらくほっといて、
趣味の世界を突っ走りまーす!
[2016/04/21 13:35] URL | Luna #- [ 編集 ]

鍵コメのRさんへ。
Rさん、こんにちは。
今日もありがとうございます♪

そうなんです、キムさんはお一人なんですよ。
マカオでチェ尚宮を相手に恋バナしていましたが
すっかり立ち直ってはいるようです。
が、たぶん全くタイプじゃない女医さんと
これからどう関わっていくのか、ちょっと楽しみじゃないですか?

ぼんやりとこの後の事を妄想している時が、一番楽しい時間です。
いざ書き始めると、なかなかうまく書けなくて
思い描く感じがちゃんと描写されてない事が多いのです。
いつもジレンマと戦いながら書いているのよ~。(泣)
[2016/04/21 13:42] URL | Luna #- [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2016/04/23 01:02] | # [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2016/04/24 22:04] | # [ 編集 ]

Re: NoTitle
墨さん、おはようございます。
コメントをありがとうございました。

墨さんちの新しいテンプレートステキなのですが
コメントの送信ができませんでした・・・

私がわからんちんかもしれません。
どこのボタンをポチしたらいいのかな~?
おせーて下され。(ペコリ)
[2016/04/25 08:48] URL | Luna #- [ 編集 ]

予感はあったけれど・・・♪
おはようございます

うんうんチェギョンの出産から言い合う二人に何かしらの予感はありましたが・・・ムフッ❤大人?の恋の予感がチラホラと見え隠れしている御様子(笑)

ハッキリと物言う女性と物静かで、でも真っ直ぐな男性!あうとおもいます!

楽しい2人の今後に期待大!!

先週から暑くて暑くて…半袖を引っ張り出した私です
[2016/04/25 09:04] URL | masaayafigft #- [ 編集 ]

Re: 予感はあったけれど・・・♪
masaayafigftさん、こんばんは。
暑いね~、一気に夏になるパターンかしらね。

> ハッキリと物言う女性と物静かで、でも真っ直ぐな男性!あうとおもいます!

意外と合うのよね。
長い間生きてるから、わかるのよ~。
そして、物静かな女性と賑やかな男性は意外と合わない。
こういうことがわかってくると、ちょっとつまんないわね。
未来予想図は見えてないからあるのであって
見えちゃうと予想図ではなくなる、決定図みたいな?
おばさんって楽しいけど、こういうのがつまんないな~。(笑)

コメントをありがとうございました。
2人の応援もよろしくお願いします♪
[2016/04/25 19:51] URL | Luna #- [ 編集 ]


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