宮2を夢見て~シンとチェギョンの物語~
韓国ドラマ「宮」に魅せられて未だ「宮2」をあきらめられず、あれこれ妄想しています。
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残月 7
夜の街は人で溢れていた。

ガンヒョンは早足がだんだん小走りになっているのも気が付かず
ただ愛しい人の事を想って前へと進む。

気持ちだけ焦って、足がもつれそうだ。
たった1時間前の事が1年にも思えて
取り返しがつかない事をしてしまった自分を責める。


ギョンが決意を持って言った言葉を、
最初はいつものようにサラッとかわしたつもりだった。
ガンヒョンにとっては何の悪意もなく、ただの言葉遊びみたいなもの。
でもその内容の重さを認識した時 動揺したのだと思う。
いつも以上にキツイ言葉が口から飛び出してしまった。

今になって思うと・・・ひどかった。
配慮が足りないとか、そういう次元じゃなくて
彼の心を踏みにじったのだ。




いつものデート。
久しぶりに会ったギョンは、ガンヒョンに会えたうれしさを隠しきれない。
もちろん自分もそうなのだが、ガンヒョンはそんなことをおくびにも出さず。

「ちょっとー、そんなにくっつかないでよ。
生徒達に見られたら困るじゃない。」

「おっ、テレるなんて可愛いな。
俺の白鳥~♥」

ギョンはますますくっついてくる。
ガンヒョンは「コラー!」と怒りながらまんざらでもない。

ブラブラと街を歩きながら、まず本屋に立ち寄った。
いつものようにガンヒョンが本に集中するから
ギョンは自分の興味がある場所に移動して立ち読みをする。
しばらくすると、数冊の本を購入したガンヒョンが
「お待たせ~。」と言って肩をたたいた。
ギョンはこの習慣が好きだ。
ガンヒョンは必ず左肩を軽くたたく。
待つという楽しみを教えてくれたのもこの人なのだと感じる。

「おう、またいっぱい買ったな。
忙しいのに読む暇があるのか?」

「本を読む時間は別枠なの。
これがないと死んじゃう。」

ガンヒョンは大げさに言った。

ギョンはガンヒョンの手をとる。

「さあ、映画を見に行こう。」

「ええ。」


映画の最中もギョンはガンヒョンの手を握って放さない。

「ちょっと、汗ばむから放してよ~。」

小声で注意すると、ギョンはますます力を込めて握ってくる。
ガンヒョンはため息をついて、諦めた。



いつもの喫茶店で、映画の感想を話し合う。

「あの場面で主人公が泣くのはどうかと思うわ。
ぐっとこらえなくちゃ。」

「そうかな? 
男っていうのはあの儚げな感じがたまらんと思うよ。」

「ふうん。 ギョンもそうなのね。
ああいう優柔不断な女性が好きなんだ。」

「いや、俺は何でもはっきり言える人の方がいい。」

「そうなの?」

「ああ、そうだよ♥」

ギョンの目付きが怪しくなってきたから、ガンヒョンは話をそらす。

「ねえ、今度は何を見る?」

「そうだな。
たまには恐怖映画もいいんでないかい?」

「いや、あんたの下心が透けて見えるからアンデ!!」

「チッ、何でもお見通しだからな。」

ギョンは残念そうに窓の外を見た。


しばらくの沈黙。

ギョンは景色を見たまま、視線を向けてこない。
珍しいギョンの仕草に、ガンヒョンは首をかしげた。

「ギョン?」

「えっ? ああ。
ちょっと考え事をしてた。」

「あんたでも考え事するんだ~。」

ガンヒョンはいつものノリで笑った。
が、ギョンは笑わない。

「あのさ・・・」

「ん? なに?」

ギョンはガサゴソと上着のポケットをさぐる。
そして、一枚の封筒を差し出した。

「来て。 必ず。」

ガンヒョンは『招待状』と印字された封筒を開ける。

そこには『創立50周年 記念パーティー』の文字。
ギョンの会社主催のパーティーだ。

「行かない。」

ガンヒョンは即座に言う。

「何で?」

「何でって、私は場違いだし。
あなたの婚約者でもないし。」

「そこで皆に紹介したいんだ。
この人と結婚するつもりだって。」

「でも・・・御両親に教師を続ける事のお許しがもらえていないわ。
きちんと話し合ってからじゃないと無理よ。」

「そんな事は後でいい。
絶対に仕事は続けられるよう、説得する。
今回はいい機会なんだ。
俺にはちゃんとした恋人がいるって事を皆に知らしめたい。」

「皆って、どういう事?」

「そこら中の企業が、俺との政略結婚を画策している。
だから、そんな奴らにガンヒョンの存在を示したいんだよ。
俺は政略結婚なんかしない!
心から愛する人と結婚するんだって。」

ガンヒョンの頭に収まりきらない事を、ギョンが急に話し出した。

    政略結婚?

「それに、来年は軍隊に行く。
その前に婚約式も済ませて行きたい。
安心して行かせてくれ。」

    ああ、もうわかんない!

「パーティーに必要な物は全部俺が用意する。
ガンヒョンは俺の隣で皆の話に相槌を打ってればいいから。」

地味な自分が着飾ってパーティーに出席する。
そして、皆に紹介される。
まだ、何も決まっていないのに・・・
ガンヒョンの頭は混乱した。

両家の両親には結婚を前提として付き合っていることは話してあった。
一応、しぶしぶながらもOKはもらっている。
けれど、ギョンの両親はガンヒョンが仕事を続ける事に難色を示していた。
だからまだ、具体的な事は何も決まっていない。
ギョンとガンヒョンも互いに仕事で忙しかったから
結婚はまだまだ先の事だと思っていたのだ。


「・・・やっぱり、無理。」

「どうして?」

「そういう関係じゃないでしょ?」

「じゃあ、俺達ってどういう関係なんだ?
ガンヒョンは俺の恋人で、いずれは結婚する。
そういう人がいるって、ちゃんと披露するのが無理ってなんだ?
意中の人がいるのに、色んな女性に紹介される俺の身にもなってみろ!」

ギョンが珍しく語気を荒げた。
だから、ガンヒョンもつい言ってしまったのだ。

「婚約者でもないのに、何て挨拶すればいいのよ。
隣で笑っていろ? 冗談じゃないわ。
私はあんたの人形じゃない!
ちゃんと血が通った人間なのよ。」

「なっ、そんな事言ってないだろ!」

「自分の思い通りに動く女性がいいなら、そういう人を選べばいい。
政略結婚でも何でもすればっ!」

ギョンは驚いて口をつぐんだ。
それはまるで息もしていないような顔面蒼白な顔だった。
今まで一度も見た事がないギョンを前に、今度はガンヒョンが青ざめる。


「わかった。
パーティーは一人で参加する。」

ギョンは封筒をポケットにねじ込むと、伝票を持ち乱暴に立ち上がった。

「・・・ギョン。」


ギョンは振り向きもせずに、出て行った。




喫茶店に一人残されて、ガンヒョンはとまどう。

     間違ったことは言っていない。
     ギョンが悪いのよ。
     自分のことばっかりで。

今まで何一つ主張らしき事をしなかったギョン。
唯一主張しているのは「ガンヒョンが大好き」って事だけ。
そんな彼が珍しく真剣に話した。

窓の外を見て考え事をしていたギョンの横顔を思い出す。

     たぶん、ためらっていたんだ。

ギョンの性格は誰よりもわかっているつもりだ。
なかなか言い出せずに半日を過ごしていたに違いなく・・・

すぐに追いかければよかった。
だけどガンヒョンはそのまま1時間も喫茶店で座っていた。

     なぜ追いかけなかったんだろう?
     プライド?

一度も折れた事がないガンヒョンは自分が強情っぱりだと自覚している。
悪くないのに、なんで自分が謝らなくていけないのか・・・
それに「50周年」という文字が目に飛び込んで来た時、
心臓がバクバクしたのも事実だ。

     この人は本当に御曹司なんだ。

今更だが、再確認させられるには充分なインパクト。
急に怖くなった。



喫茶店を出て人込みを歩いていたら、気分が悪くなりしゃがみ込んだ。
苦しくて・・・悲しくて・・・情けなくて。
ギョンに対する怒りなのか。

いや、そうじゃなくて・・・ギョンが好きだからだ。
自分がギョンに惚れているのを、大好きなのを
認めるのが怖かったのかもしれない。
こんなに情けなくなってしまう自分がわかっていたから。


     ああ、まいったわ。

急にあの能天気な友達の顔が浮かんだ。

「だってぇ~、私 シンくんが大好きだもん。」

ケンカしては仲直りを繰り返すのを指摘した時
あのワンコはしれっと言ったのだ。

    私は口が裂けても言えない。

    だけど、だけど。
    ちゃんと言うのよ、ガンヒョン!
  
自分で自分を激励する。


いつの間にか走っていて、息が切れた。

目の前には立派な門。

ガンヒョンは大きく息を吸って、携帯電話を取り出した。




コメント
今日あたりかと思ってました(笑)
おはようございます。
先日のリコメで、こりゃあゲリラ更新がありそうだ!と、
虎視眈々とお待ちしておりました。

G&Gカッポー…そう言うなりゆきでしたか。
んん~、ガンヒョンかなり意固地。
ギョンの言い方にも問題ありかもだけど、
彼なりの愛情表現ってか優しさのつもりなんだろうなぁ。
あとちょっとばかりの照れ隠しとか?

ガンヒョン職業柄、子供の心はわかっても
男の気持ちには気付けなかったかぁ~


Lunaさんの先日のヒントから「ガラスの靴」を読み返してました。
ほっほー、あの彼女?
すっかり頭から消滅してたけど、確かに強烈なキャラでしたよね。
どんな女性に変貌したのか、こちらも今後の展開が楽しみです。

それではまた、ゲリラ更新でお会いしましょー!
(^.^)/~~~



[2016/04/08 07:30] URL | ぶんちゃん #- [ 編集 ]

Re: 今日あたりかと思ってました(笑)
ぶんちゃんさん、おはようございます。

さすがに長い付き合いだけあって、読みが深い!(笑)
肩や腕が痛くならないようにグルグル回しながら書きました。

世間の恋人たちのケンカって、きっと些細な事が発端だと思うのです。
お互いがもう少しだけ歩み寄れば解決できたり
2人とも冷静になれば何とか出来ることが多かったりする。
たった一個のボタンを掛け違えると、こういう事になるんですよね。
この2人が好きだから、ちゃんと答えが出したいのは
私の方かもです。

前回の女性、私は結構ハマってまして。
こういうキャラはお話が広がるんです。
彼女がチェギョンにどう関わっていくのか、待ってて下さいね。
その前に書かなくてはいけない事が山積みでして。

今朝もありがとうございます♪
花冷えの朝、お身体に気をつけて下さいね。
[2016/04/08 08:02] URL | Luna #- [ 編集 ]


拍手鍵コメのRさん、こんにちは。
今日もありがとうございます♪

そうですね、ちゃんと話し合わないとシンチェのように
離れ離れになってしまう可能性もあります。
高校生の時から少し大人になった2人が
どのように結論を出すのか、次回をお待ち下さい。
納得のいく形に仕上げたいなと意気込んでおります。

なぜか今回は力が入ったわ・・・
このコンビが好きなのね、きっと♪
[2016/04/08 13:45] URL | Luna #- [ 編集 ]

NoTitle
こんばんは Lunaさん

更新ありがとうございます。

なるほど そう言う事だったのですね...

どちらも悪くないですよ。
お互い想い合っているのだから
落ち着いて話し合って。

大丈夫Lunaさんが助けてくれる!!
[2016/04/08 23:30] URL | derufi #- [ 編集 ]

Re: NoTitle
derufiさん、こんばんは。

そうなのです、やはり2人は特殊な環境にありますよね。
ガンヒョンじゃなくてもビビリます。
歳を重ねていくと、怖さも知っていくわけで。
いっそ、チェギョンのように何もわからないうちに
ワサッ~と御嫁に行っちゃった方がいいのかも。(笑)

ドラマのギョンはタイプじゃない気がしてましたが
こういう一途さは大好きです♥
このコンビはこれからも目が離せません。

今日もありがとうございます。
気ままな更新にも関わらず、ありがとーーー♪
[2016/04/08 23:42] URL | Luna #- [ 編集 ]

時には「好き」と叫んでみよう♪
こんばんわぁ・・・チッ出遅れてしまったぜ(爆)

木曜日じゃぁないよね?なんて思ってたんですけどね(笑)

ギョンに突き付けられた現実にガンヒョンはキャパオーバーになってしまったんでしょうね

でも・・・いつも冷静なガンヒョンが自分の言葉に行動に後悔しギョンに会うために走り出すなんて彼女も情熱的よね
[2016/04/09 18:55] URL | masaayafigft #- [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2016/04/09 19:39] | # [ 編集 ]

Re: 時には「好き」と叫んでみよう♪
masaayafigftさん、こんばんは。

この頃は気ままに書かせていただいております。
仕事が忙しい時は肩や腕の状態も悪いのでサクサク書けません。
先日は久しぶりの平日休みだったので、ノッて書いてたの~。
これからもこんな感じで進めていきますので
どうかよろしくお願いいたします。

大好きなギョンをいつもはぐらかしてきたガンヒョンだから
こういう時に自分の本心が見えてしまって、慌てるわよね。
たまにはアタフタするガンヒョンもいいんでないかいって
楽しんで書きました。(笑)

コメントをありがとうございます。
今日はナゴヤドームで野球観戦してたのよん。
腕を振ったり上げたり、リハビリによかったわ。
[2016/04/09 23:30] URL | Luna #- [ 編集 ]

Re: あんにょん♪
per~さん、こんばんは。

腕や肩は、仕事が忙しいと痛くなりますね。
パソコンを使う時にクセがあって、左手に比重をかけてるみたいなの。
それがわかってからは気をつけているのだけど
忙しいとついつい・・・
ご心配をありがとうございます。

私はガンヒョンの気持ちになって書いてたんだけど
Cさんがギョンが可哀相で泣けてきたっていうの。
で、もう一度その視線で読み返してみたら
ギョンがすごく可哀相だった。(爆)
彼も好き好んで御曹司に産まれてきたわけじゃないしね。
御曹司だからガンヒョンに惹かれたっていう面もあるだろうし。
自分で書いていて、読み方によってすごく違ってくるという
不思議な感じがしたお話でした。


[2016/04/09 23:37] URL | Luna #- [ 編集 ]

こんばんは~☆
Lunaさん~
更新ありがとうございます(^-^)v
後れ馳せながら読ませて頂きました

ギョン君とガンヒョンのデート風景は、パーティーの話題が出るまでは相変わらずだけど深い絆を感じるやり取りですね~☆

ただギョン君の強い決意を知った時にさすがのガンヒョンも動揺を隠せず彼を傷つける言動になってしまいましたね…

ギョン君も悩んだ末の結論だったのでしょうね!

当たって砕けろのチェギョンなら飛び込めるかもしれないけど、そこはガンヒョンの性格だから無理なのよね~良い悪いの問題ではなく…

でもギョン君も必死だったはず…

どうなるかな!?

何かドキドキしますね!
いつもシン君とチェギョンのサポートをしてくれた二人ですから!
続き楽しみにお待ちしてます♪
[2016/04/10 22:20] URL | くこまりぶー #- [ 編集 ]

Re: こんばんは~☆
くこまりぶーさん、こんばんは。

この2人はこんな関係でいいのかなって思っていましたが
周りがちゃんと歳を重ねてきたので、そうもいかず・・・
もう一度ちゃんと2人を見直したら
やはりここは正面から攻めないと行けない気がしました。

どちらも悪くはない。
けど、どちらももう一歩踏み込むべきかな。
次回でその答えを出そうとしています。
土日は私用で飛びまわってて、今頃パソコンを開いています。
修正してからアップしますね。

コメントをありがとうございました。
今日は汗をかくくらい暖かったよ~。
[2016/04/10 23:28] URL | Luna #- [ 編集 ]


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